英語学習の出発点
英語学習の第一歩は、単語の品詞を識別することである。品詞により用法が決まるため、品詞を識別できないことは、単語をどのように用いるか判断できないことを意味する。
単語の意味を覚えても、一向に英語の成績が上がらない原因、わからない原因はまさにここにある。
例えば、実際に授業で扱った問題(基礎 英文問題精講 89項 重要類題33より一部抜粋)をあげよう。
Fortunate the man who, at the right moment, meets the right friend.
実はこの英文では、be動詞が省略されているのだ。
なぜ、わかるのか。答えは簡単。
Fortunateは形容詞、theは限定詞たる定冠詞だからだ。形容詞は原則、限定詞の前で用いることはできない。したがって、Fortunateとthe manは別々の要素と捉えねばならない。そして、形容詞と名詞で構成できる文型はSVCしかない。このため、Vに当たるbe動詞が省略されていることが、必然的に読み取れるのだ。
倒置がなされて補語たるFortunateが先に出ているが、本来の形に戻せば、
The man who, at the right moment, meets the right friend {is}fortunate.
である。
「適切な時に、適切な友と出会う者は幸運である」
と訳すのは難しくないだろう。
このように、見えないものを見るための出発点はまさしく品詞なのである。品詞を知らずして英語の理解は不可能。
どんなことにも基礎がある。当たり前のことを当たり前に学ぶことを忘れずに。
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